ガードフェンス景観に配慮した防護柵
TMS型防護柵
1996年、旧建設省東北地方建設局の発案で、安全性を中心とした従来の車両用防護柵に代えて、景観も配慮した車両用防護柵を提案する為に、『道路付属物のデザイン検討委員会』が発足されました。
翌1997年に(株)エムアンドエムデザイン事務所代表・大野美代子氏による基本デザインに基づく新車両用防護柵のデザインコンペが開催され、23社35案の応募があり、審査の結果、基本デザインに最も忠実で技術的な内容に優れた、日鉄神鋼建材(旧神鋼建材工業)が選ばれました。
その後、委員会の開催や実車衝突実験などを経て1998年にB種2・3段を製品化しました。
その後にC種2・3段、A種3段と開発、製品化しています。
「透過性」と「親和性」をコンセプトに置いたTMS型防護柵はこれまで多くの事業にご採用いただいています。
2011年には中央分離帯用Am種、2012年には路側用A種2段も製品化。そして、2015年に緊急時に人力で移動・開放できる緊急開口部用製品もラインナップに追加。
今後も、あらゆるニーズに対応して参ります。
製品特長
風景が映えるすっきりとしたデザイン
TMS型ガードパイプは、路外外からみた形状や上段ビームのラインがすっきりとしたデザインである事が特長です。
ガードパイプの形状は、透過性が高く、背後の風景を引き立て、良好な道路環境を創出します。
施工が容易な構造
施工に関する工夫を重ね、六角レンチとスパナのみで組み立て可能な構造としました。
道路の縦断勾配に対しては、標準仕様で対応可能となっています。
設置後のメンテナンスも考慮し、保守や更新の際の部材取り替えなども容易に行えるよう工夫しています。
視認性・安全性の向上
TMS型ガードパイプは夕暮~夜間のドライバーの視認性、安全性を考慮し、反射体付袖ビームを標準としました。
※A種2段は従来からの袖ビームとなります。
排雪性に優れたパイプ型のデザイン
太径の上段ビームが積雪による沈降力から守ります。
2・3段相違なく、積雪ランク3まで対応可能な型式設定です。
バリエーション
TMS型防護柵の基本デザインをもとに、幅広く道路用防護柵をカバーできる製品の開発を行いました。
車両用防護柵
TMS型ガードパイプB種は、大野美代子氏の基本デザインに基づき、国土交通省東北地方整備局、日鉄神鋼建材(旧神鋼建材工業)が共同開発したものです。A種、C種はこれをもとに日鉄神鋼建材(旧神鋼建材工業)が独自に開発した製品です。
※耐雪型の仕様はカタログをご参照願います。
車両用防護柵 ツインタイプ
歩行者・自転車用柵
橋梁用
※詳しくは高欄製品の《TMS型防護柵(橋梁用)》をご高覧ください。
オプション
TMS型ガードパイプは、様々な設置環境に対応し、また道路利用者の安全を確保できるよう、各種付属パーツもご用意しています。
視線誘導反射体《ひかる》
「ひかる」はTMS型ガードパイプ専用の視線誘導反射体です。
ガードパイプ施工時に取り付ける保護リングの形態となっており、汚れやキズがつきにくくなっています。
支柱にフィットするため、TMS型ガードパイプの美しいフォルムを生かしながら、夜間の視認性を高め、安全な道路環境づくりに貢献します。
視線誘導反射体《TMS用デリニエーター》
TMS型ガードパイプ専用のデリニエーターもご用意しています。
取付も容易です。
施工箇所の状況に応じて「ひかる」との使い分けや併用が可能です。
げん光防止板
夜間は反対車線のライトを防ぎ、ドライバーの安全な走行をサポートします。
波形状の防止板は光と影でストライプを創り、日中は景観を創り出します。
ベージュとグリーンの2色を用意し、様々な道路景観に対応可能です。
塩害防止塗装《長もちくん》
海岸沿いの道路などでは塩害による影響を受けやすいため、汚れや錆などにより、せっかくの塗装が発揮されにくくなりがちです。
「長もちくん」は、海岸地域・積雪地域などの塩害が予想される地域に適した重防食塗装です。耐食性・耐候性に優れ、塗装が傷ついた時の補修も容易です。
関連製品 緊急開口部用TMS型ガードパイプ
※詳しくは《緊急開口部用TMS型ガードパイプ》をご高覧ください。
自動車専用道路の事故対応などの緊急時、クレーンや工具等を使用せずに短時間で簡易に着脱・移動が可能な防護柵です。
製品特長- キャスターを採用
キャスター(車輪)を使用することにより、人力で移動させることが可能です。
- サヤ管式により防護柵を定着
防護柵側の差込管をサヤ管に落込み定着させる方式です。開放する場合は、
人力で差込管を引上げるだけで、防護柵を移動させることが可能です。
こちらより